アルベール カミュ。 アルベール・カミュ

アルベール・カミュ

アルベール カミュ

乗っていた車が、車道の脇の1本の樹に激突したのだ。 彼がノーベル文学賞を受賞して2年あまりしかたっていないときの若すぎる死であったために、この突然の訃報は全世界を席巻した。 フランスの新聞「ル・モンド」は、事故当時の車のスピードについて 「ある人によれば、時速130キロで走っていた」 と報じた。 車を運転していたのは、カミュの親友で、彼の本の版元であるガリマール社の社長の甥のミッシェル・ガリマールだった。 カミュは助手席に座っていた。 シートベルトはしていなかったので、即死だった。 後部にはミッシェル・ガリマール夫人のジャニーヌとその娘でアンヌがいた。 車は、フランス製のファセル・ヴェガというツー・ドアのクーペで、ガリマールのものだった。 購入後1年ちょっとを経過していた。 この事故でミッシェルも数日後に病院で死んだ。 ジャニーヌとアンヌは助かり、その後、ジャニーヌは事故の重要な生き証人となった。 カミュがスピード嫌いだったことは、彼の恩師で作家のジャン・グルニエをはじめ、友人の間で広く知られていたから、彼がどうしてそんな高速での走りを許したのか、またどうして彼がいちばん危険な助手席に乗っていたのか、死後さまざまな論議を呼んだ。 事故当時、あたかも死を予感していたかのようなカミュの言動や、ミッシェルをまきこんでの彼の女性問題もからんで、もしかすると彼が故意にハンドルに手をかけたのではないかと憶測する向きもあった。 新聞の論調は、おしなべてミッシェル・ガリマールを非難した。 彼はスピードを出しすぎたか、車あるいはタイヤの点検を怠ったと。 それにつづいて、ファセル・ヴェガという車のタイヤの摩減や空気圧の不均等にも言及した。 ミッシェルの友人たちは彼の弁護にまわり、事故原因をめぐって論争が繰りひろげられた。 やがて、カミュの遺族とガリマール家との間で裁判に発展したこの事件は、1963年4月4日、サンスの裁判所で判決が出た。 アメリカのジャーナリスト、H・R・ロットマンはその内容を次のように紹介している。 「裁判の判決は、タイヤの状態と空気圧に鑑みて、ミッシェル・ガリマールは速度を出し過ぎた、というものであった。 車の製造者は、いかなる責任も問われなかった」 1つの交通事故をめぐって、これほど世間が騒いだケースを、私はほかに知らない。 (完).

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異邦人 (小説)

アルベール カミュ

1957年に史上二番目の若さでノーベル文学賞受賞。 1960年、交通事故で急死した。 僕は導かないかもしれない。 僕の前を歩かないでくれ。 僕はついていかないかもしれない。 Just walk beside me and be my friend 幸せが何から成っているのか探し続けている人は、決して幸せになれない。 人生の意味を見出そうとしている人は、決して生きているとはいえない You will never be happy if you continue to search for what happiness consists of. You will never live if you are looking for the meaning of life 人間は現在の自分を拒絶する唯一の生きものである Man is the only creature who refuses to be what he is ある種の人々が、ただ正常であろうとするためだけにとんでもない力を費やしているということを、誰も気づいてはいない Nobody realizes that some people expend tremendous energy merely to be normal 労働なくしては、人生はことごとく腐ってしまう。 だが、魂なき労働は、人生を窒息死させてしまう Without work, all life goes rotten, but when work is soulless, life stifles and dies 真に重要な哲学の問題はひとつしかない。 それは自殺だ。 人生を苦しんで生きるに値するか、否かという判断をすること、これが哲学の基本的な質問に答えることだ There is but one truly serious philosophical problem, and that is suicide. Judging whether life is or is not worth living amounts to answering the fundamental question of philosophy 結局のところ、生きていくというのは自殺するよりも勇気のいることだ But in the end one needs more courage to live than to kill himself 涙が出そうになるくらい生きろ Live to the point of tears 生への絶望なしに生への愛はありえない There is not love of life without despair about life 最後の審判を待っていてはいけない。 それは毎日くだされている Do not wait for the last judgment. It comes every day 魅力とは明瞭な質問をしなくてもイエスと言ってもらう方法である Charm is a way of getting the answer yes without having asked any clear question 以前私は忠誠心を自己宣伝していた。

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アルベール・カミュ名言まとめ(日本語、英語)

アルベール カミュ

アルベール・カミュ( 2020 年 4 月 16 日) 新型コロナウイルス( COVID-19 )感染拡大防止策として、日本政府が緊急事態を宣言して数日がたちました。 東京都でも都民に不要不急の外出は自粛するように呼びかけています。 そんな昨今、アルベール・カミュが 1947 年に発表した小説『ペスト』が注目を集めています。 今回はアルベール・カミュの雑誌記事索引を紹介します。 アルベール・カミュは第二次世界大戦後、「不条理」の哲学をかかげて登場し、『異邦人』『シーシュポスの神話』などの実存主義的作風で一世を風靡しました。 カミュを Web OYA-bunko で検索しますと、人名検索で 52 件、目録検索で 54 件ヒットします。 索引の古いものでは再録ですが『中央公論』 1952 年 3 月号「ヒロシマ 原子爆弾と平和」などカミュ本人が執筆したものも数件あります。 また、 1957 年にはノーベル文学賞を受賞しますが、当時の雑誌記事もいくつかあります。 小説『ペスト』は中世で流行した病気「ペスト」が 20 世紀のアルジェリアの都市オランで再発生し、恐ろしい速度で蔓延。 やがて感染者を隔離するため都市は封鎖されるという物語です。 パンデミックでロックダウンした街で、翻弄される人々を様々な視点から描いています。 病気が発生したころの、なかなか事態を認められない知事や医師たち。 日に日に罹患者や死者が増加していく社会。 商店の品物を買い占める人々の様子は現在の新型コロナウイルスをとりまく状況と似ています。 この先の世界で起こりうる展開もこの小説から予測できるかもしれません。 どうぞご利用下さい。

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