アーク ナイツ ss。 #2 ひとつ、ふたつ、みっつ

【アークナイツ】リセマラ当たりランキング(最新版)

アーク ナイツ ss

声と共に現れたのはシージだった。 ファー付きのレザージャケットにホットパンツというラフないつもの姿。 そしていつものように口には煙草と見紛うロリポップ。 「いらっしゃい」 彼女は来客用のソファに座り、担いでいた巨大な槌を床に下ろした。 がたん、と金属同士の鈍い音が響いた。 そしてゆっくりと彼女は息を吐く。 「お疲れのようだね」 「これは単に気苦労だ。 外はうるさくて敵わん。 ここは静かでいい」 「何か飲むかい?」 「……ソーダか何かあるか?」 「そう言うと思った」 置いてある冷蔵庫からソーダの缶を取り出す。 来客用だけれど、自分の執務室に来るのはロドスのオペレーターたちの方が多い。 結局、皆が好きそうなものを詰め込む形になる。 割合としては炭酸が多めだけれど。 シージはプルタブを開け、中身を呷る。 その仕草すら様になって見えるのはきっと気のせいではないだろう。 「ドクターはよく気が利くな」 「お褒めに与り光栄です」 彼女の尻尾がゆらゆらとゆらめく。 それがリラックスしている証拠だというのはここ最近の観察で気付いた。 「今日はどうかしたかい?」 「用がなければ来ては駄目か?」 「そんなことはないよ、シージも含めて皆遊びに来てくれると嬉しいからね」 自分には記憶がない。 ウルサスのチェルノボーグで目覚めて以来、今のところ戻る気配はない。 ドクターと呼ばれること、戦術指揮をすることどちらにも違和感はない。 けれど、ふと一人で居る時不安になる時がある。 と、彼女の眉が顰められていることに気づく。 「……誰もいない時は、私のことはヴィーナと呼べと言ったはずだろう」 「あ……ごめんごめん、つい」 ロドスは基本的にコードネームで呼び合う習慣がある。 シージはあくまでもコードネーム。 本名はヴィーナ、と彼女から教わった。 「ふん、それにいつまで立ってるつもりだ、ドクター」 彼女が隣を叩く。 座れということらしい。 大人しく座ることにする。 対面で座った方が話しやすいけれど、いつも隣に座ることになる。 「悪かったよ、ヴィーナ」 「……いつも言っているだろう、一本の釘の欠落が一国の王を殺すこともある、と。 言葉も釘だ」 つまりは言葉に気を付けろ、と尻尾がぺしぺしと僕の太腿を叩く。 そして、ようやくいつもの彼女との間に流れる静かな時間が訪れる。 聞こえてくるのは、移動都市ロドスが大地を動く音のみ。 シージと出会ったのは記憶を無くしてからだった。 ヴィクトリア王国のロンディニウムでストリートギャング・グラスゴーを率いていたリーダー。 メンバー共々ふらりと現れて、ケルシーの勧誘でロドスに入ってきてくれた。 今では先鋒オペレーターとして、どんな苛烈な作戦にも果敢に戦ってくれる必要不可欠な存在。 高い戦闘力を持つ彼女は、レユニオンの攻勢に常に晒される僕の指揮下に入ってくれることが多い。 「……最近かなり負担をかける作戦ばかりで申し訳ないね」 「気にするな、それが私の仕事だ。 目の前の敵を砕く、何者だろうと変わらん」 「そうは言っても、君についつい甘えてしまう」 その軽装で戦場に降り立ち、鉱石病の危険も顧みず敵を圧倒的な力で屠っていく。 頼もしい、しかし、彼女は頼もし過ぎるのだ。 彼女ならやってくれるだろう、と信じて、死地とも呼べる場所に送り込んでしまう。 最大戦力の最適投入、指揮官としての僕は正しい判断をしているという自信はある。 けれど、僕個人としての心情は情けないことに抵抗感を覚えてしまう。 体をこちらに向けて、彼女の両腕が僕の肩を掴んだ。 「私のことはもっと好きに使え。 心配は嬉しいが、杞憂で終わらせてやろう。 「むしろ私はお前が心配だ、ドクター。 上に立つ者は常に孤独。 ケルシーやアーミヤもお前の孤独は理解できんだろう」 見据える琥珀の瞳にはどこか憂いがある。 僕と、僕を通してもっと何か遠いものを見ているような気がした。 「だが、私なら少しばかりは理解してやれる。 だからもっと甘えろ。 私に曝け出せ、それが信頼というものだ」 彼女の舌が唇を舐めた。 そして、徐々に近づいてくる。 アーミヤの声だった。 舌打ちをした彼女は、体を引き起こす。 「興が冷めた。 ドクター、出るといい」 「あ、ああ……いるよ、アーミヤ!」 『あっ、よかったです。 入りますね』 僕から離れたシージに続いて立ち上がるのとアーミヤが入ってくるのは同時だった。 第三者が居るとは思っていなかったのだろう、扉を開けた瞬間、アーミヤの耳がぴょこぴょこと跳ねた。 「あれ……シージさん、どうしてここに?」 「ここは居心地がいいからな。 ドクター、邪魔をした」 「……ああ、うん。 いつでもどうぞ」 すたすたとアーミヤの隣をシージが抜けていく。 「アーミヤ、あまりドクターをいじめてくれるなよ」 「ふぇっ……、わ、私は、ひゃっ」 振り向きもせず、シージはアーミヤの頭をわしゃわしゃと撫でて去っていた。 ぼさぼさに跳ねてしまった髪の毛を手櫛で整えながら、アーミヤは僕を見る。 「わ、私……ドクターに無理をさせているでしょうか……?」 「はは、大丈夫だよ。 彼女なりのジョークさ。 アーミヤに対してはともかく、僕に対してはそうは思えなかった。 間近に迫った彼女の表情は真剣そのもので、まさに獲物を狩るときのもの。 メキッ、と横で不可思議な音が鳴った。 テーブルの上の空き缶だった。 奇襲をしておきながら声を発するなど、所詮戦い方を知らない烏合の衆か。 見なくても分かる。 引き抜いた勢いでハンマーの柄を後ろに突く。 服の感触に続く、肉の感触。 「ぐはぁっ……」 振り返れば、仮面を被ったレユニオンの兵士が腹を押さえて仰け反っていた。 「脆い」 横からハンマーを振りぬく。 芯を捉えた。 貫いた側頭部がぶちぶちと音を立てながら、兵士は吹き飛ぶ。 これで何人目だろうか。 今日も敵は多い。 どれだけ叩いても叩いても、蛆のようにレユニオンは兵士を差し向けてくる。 次は少しだけ硬そうな装備と小盾を持った奴が二体。 「死ねッ!」 大振りの斬撃が二つ。 受けるまでもない。 最小限の動きで躱す。 「死ね、か……不遜だな。 生死を決めるのはこの私だ」 ハンマーの打面を切り替え、手前の奴に切っ先のある方を振り下ろす。 盾だろうが必ず砕く。 金属製と思わしきその盾の装甲は見事に貫かれ、脳天から血を噴き出す。 「ひっ……!」 相方の亡骸を見て、分が悪いと見たらしい。 片方が背を向ける。 戦場で逃げることは罪だとは思わない。 生き残るものが正義であり、強い証明になる。 この私とて、ある意味では逃げ延びた存在だ。 こちらに被害が及ばない限り、去る者は追わない。 踏み込んで、一気に彼我の距離を詰める。 一瞬で迫るなど思いもしなかったのだろう。 仮面の向こうに見えた瞳は確かに驚愕で見開いていた。 押さえつけるように、後頭部を地面へ叩きつけた。 ぐちゃりと、不愉快な音がハンマーを通じて伝わってくる。 引き抜いて、次の敵を探す。 だが、周りを見れば倒れた死体だけ。 どうやらここでの戦闘は終わったらしい。 「……運がなかったな、今の私は少し機嫌が悪い」 最後に潰した亡骸にそう告げて、私は気づく。 ああ、そうだ。 確かに今、私は機嫌が悪い。 ロンディニウムに居た時、私は機嫌を悪くするということはあまりなかった。 無論、五月蠅いものは不快だが、ここまで心を乱すというのはない。 それも全て彼のせい。 ロドスに来てから、何かが変わった。 控え目で、誰に対しても公平で、そして勇敢な人。 いかなる困難が立ち塞がろうと、誰よりも前に立ち続ける気概はまさしく王のそれ。 ロンディニウムのヴィーナでも、グラスゴーのシージでも、感じ得なかったこの感覚。 私は彼についていきたいと思った。 今まで誰かについていこうと思ったことはない。 否、そう思う前に、私が誰かを率いていたのだ。 彼は私に似ている。 王は孤独だ。 民や臣下は忠誠を尽くすのであって、信頼とは異なる。 私を信頼している、と彼は言う。 機械的に処理されていたとしても、兵の動かし方に感情や意図は乗るものだ。 かけられる私への信頼が痛い程伝わってくる。 信頼を感じれば感じるほど、私の血潮は滾り、紅蓮の如く燃え盛る。 動力源となって私を突き動かす。 なればこそ、私の火種を誰かに渡すわけにはいかない。 ロドスには彼を慕う者が多い。 人望の為せる業、王の器に相応しい。 しかし、それが疎ましくもある。 「いきなり近づいてくれるなインドラ。 危ないだろう」 「そりゃ俺もそろりそろりと近づいたのは悪かったですがね……」 「珍しいな。 私の言葉に、珍しく彼女が肩を落とした。 「気付いてないんすか、王。 今バッチバチに殺気立ってますよ。 ってか、うわっ……いつもよりボッコボコだ。 なんかあったんすか?」 ポケットから一本ロリポップを取り出して、インドラの口の中に突っ込む。 「うわっ、酸っぺっ! ああ、でも勿体ない……」 「行くぞ、インドラ。 他の支援もしなきゃならん」 「ちょ、ちょっと待って!」 「獲物は待ってくれないぞ」 そう。 獲物は待ってはくれない。 もう二度と同じ過ちは繰り返さない。 障害があるのならば砕いて突き進むだけ。 この私に出来ることはそれだけだ。 それが例え、今は味方であったとしても。

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【アークナイツ】イフリータ専用コーデ「サンライトverizonbienvenido.dja.com」紹介! 火の扱いならお手の物!

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「今日の診察は終わりだね。 さて……どうしようか」 ロドス医療部の扉から出てきたのは、漆黒の外套を纏った銀髪の女。 彼女のコードネームは、ラップランド。 手入れが行き届いていないのか、ぼさぼさになった腰まで届く長髪と尻尾を揺らし辺りを見回す。 「検査のためとは言え、身体を勝手に弄りまわされるのは慣れないよ」 彼女は大腿部にできた鉱石の結晶体を撫でる。 発症すれば死は免れない不治の病、鉱石病。 彼女は既に重篤と言っていいほどに進行しており、内臓はおろか、皮膚にも結晶化した鉱石が身体のあちこちに顕在している。 そのため医療部による定期的な観察が必要であり、今日もそのためにロドスへ訪れていたのだった。 「……ボクの力を高めてくれるなら、病状が進行したって構わないけどね」 黒く染まった大腿部の鉱石から、その手は右腰部に備えた二振りの刀へと伸びる。 彼女は他の鉱石病を罹患するオペレーターとは違い、ただでさえ強力な戦闘能力を鉱石病が強化しているとの報告が上がっている。 ラップランドも理解しているようで、日々進行する症状を改善するつもりは毛頭ないようだ。 それが原因で医療部からも白い目で見られていることは、本人は気付いてはいないが。 「さ! テキサスでも探そうか。 地下三階まで発電所、製造所、加工所等々あらゆる設備が備えられており、要所要所にオペレーターが配属されている。 ラップランドは貿易所のあるフロアへと辿り着く。 オペレーターたちは主な資金源となる純金を梱包し、ラインに乗せ搬送作業を行っていた。 「なんや、アンタ手伝いに来てくれたんか?」 第一貿易所にはペンギン急便所属のオペレーター、コードネーム・クロワッサンが勤務中であった。 「やぁ、クロワッサン。 今日も精が出るね。 あとボクは、手伝いに来たわけじゃないよ」 「ま、せやろな。 ……あー、テキサスはここには来てへんで」 わざわざ質問をするまでもなく、ラップランドが求めていた答えがクロワッサンから提示される。 「そう。 それじゃ、ここには用無しだ。 せいぜい頑張ってよ」 「ちょ、ちょいちょい! 人が親切に教えたったんやから、ちょっとくらい手伝ったってええやろ!」 そそくさと踵を返すラップランドの肩をわし掴みにして、クロワッサンは彼女を引き留める。 煩わしそうな表情で振り返ったラップランドの口元は、半月状に歪んでいた。 「いいよ、そんなに言うなら手伝ってあげようか。 ……はぁもう、分かったわ」 ペンギン急便の築き上げてきた業績を汚されてはたまらない。 お得意のブラックジョークを交えるラップランドに、クロワッサンも諦観を見せ仕事へと戻っていく。 「ここじゃないとなると、もう一つの貿易所かな」 貿易所を出たラップランドはエレベーターに乗り込み、一つ下のフロアにある別の貿易所へと踏み入れる。 先の貿易所とは違いここでは源石を取り扱う業務が中心であり、細心の注意を払って作業が行われていた。 もう人員交代の時間だっけ?」 意気揚々と貿易所を訪れたラップランドを出迎えたのはテキサスではなく、頭上に暈、背中に輝く羽を生やした天使、エクシアであった。 それじゃ」 目的の相手がいないことを察知し、ラップランドは素早く出口へ向き直る。 「まぁまぁ~、テキサスのやつを探してるんでしょ?」 エクシアの発したテキサスの文字列に、ラップランドの足が止まる。 「それが、さっきまではここにいたんだよね。 突然後は頼んだ~とか言って出て行っちゃってさ」 「フフフ、テキサスらしいよ。 テキサスはボクのことをものすご~く怖がっているからね!」 つまるところ、テキサスはラップランドがやって来る気配を察知して行方をくらませたようだ。 実際、このようなことが起こるのは今日に限った話ではない。 ラップランドがテキサスを探しに基地を訪問した際、毎回起こっている。 誰の目に見ても、テキサスが彼女との接触を避けていることは明白だった。 (それだけ……触れられたくないんだね、キミは) 彼女自身も、テキサスが避ける理由は理解している様子だった。 しかし、その程度では彼女の執着は折れない。 「まぁ、気長に探すさ。 『龍門周辺にて、レユニオンによる暴動が発生。 休憩中、及び非番のオペレーターは出撃し、これを鎮圧せよ』 ロドスの裏の顔としての出番を知らせる、出撃の放送。 ラップランドは鋭く尖った八重歯を見せ、マーダーとしての顔を覗かせる。 「ハハッ、どうやらボクにも仕事が回ってきたみたいだ。 テキサス探しはまた今度だね」 貿易所を出てすぐ地上行きのエレベーターに飛び乗り、地上階を目指す。 数十秒の沈黙の末にエレベーターの扉が開くと、ラップランドの眼前には見知った顔のオペレーターが一人。 足は用意してある」 紺鼠色の長髪、テキサス。 掲げた右手には車のキーが握られていた。 「アハハ! まさかキミの方から来てくれるなんて。 ボクを避けてるんじゃないのかい?」 「有事の際は別だ。 ……戦闘では頼りにしている」 「日常生活でももっとボクを頼りなよ。 それともボクがまだ怖いかい?」 皮肉を織り交ぜつつ、テキサスと共にジープに乗り込むラップランド。 エンジンがかかると同時に、車内にはペンギン急便所属兼アイドル、ソラの歌う曲が大音量で流れ始める。 「全くもってボクの趣味じゃないね。 違う曲はないのかい?」 「これしかない」 「……やれやれ。 今回は我慢しようじゃないか。 次はもっとパンクな曲を用意してくれると嬉しいよ」 小言を吐きだしつつ、ラップランドは後部座席で得物の整備を始める。 しばらくの間、ソラの歌だけが車内に流れ続けた。 車を走らせること一時間。 ループスの鋭敏な耳が、遠方の銃声を捉え反応する。 「近いね。 そろそろかな」 フロントガラス越しに見え始めた戦場。 ラップランドは運転席の横へ顔を覗かせ、感情を昂ぶらせていた。 「さぁテキサス。 行こうか」 「……始めよう」 荒々しい運転のジープは破壊された建物の残骸に乗り上げ、その車体ごと宙に舞う。 「先に行くよ、テキサス」 未だ中空にあるジープの後部扉が開き、マーダーが龍門に舞い降りる。 「キミたちが今回の相手? せいぜい、ボクを退屈させないで!」 漆黒の外套を纏う銀狼は嬉々として日頃のうっ憤を晴らすかの如く、戦場を跳梁跋扈し始めるのだった。

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【アークナイツ】リセマラ当たりランキング(最新版)

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ブレイズ 煌 Blaze 「ロドスオペレーター、ブレイズ、着任。 持ってるこれは私を直接派遣する権限の承認書。 ケルシー先生はもうサインしてくれてる。 ドクター、他のチームにも私達の腕を見せてあげようよ!」 「こういう戦いは何度も経験してきたけど、もっと厳しいものが後に待ってるんだろうね」• 代号:ブレイズ• 種族:フェリーン• 出身:ヴィクトリア• 精通:戦闘、縦深作戦、パルクール、アーツスキル ガス• タイプ:ガード ロドスのエリートオペレーター、強襲オペレーターとしてブレイズは常に各種の困難な任務の第一線にいるため、ロドスの艦内で彼女を見ることはめったに無い。 事実、オペレーター達にとって彼女はいつも噂の種だ。 噂によると、ブレイズは素手で40階建ての建物を昇ることができ、400メートルの高さから飛び降りることができ、咆哮だけで源石虫は震え上がり、アルコールを10リットル以上飲むことができ、ロドスの艦橋の頂上にあるアンテナで飛び跳ねることが出来るという。 少なくとも1つは本当のことのようだが。 特性:ブレイズがブロックしている敵を同時に攻撃することが出来る。 スキル1:ブレイズの次の攻撃の攻撃力が上昇する。 スキル2:スキル発動中、ブレイズの攻撃力と防御力が上昇、攻撃範囲が拡大。 効果は永続。 スキル3:スキル発動中、ブレイズの攻撃力と防御力が徐々に増加、前方1マス内の敵ユニットを裁断する。 スキル終了後、近くの全ての敵に物理ダメージを与えるが自身にもダメージが発生し、ダメージ量は最大HPに比例する。 第1素質「AED」:ブレイズのライフが一定以下になると、ブレイズは自分自身のHPを1回だけ回復し、数秒間、自身のHPが一定以下を下回らないようになる.

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