ワンス アポン ア タイム イン ハリウッド ネタバレ。 ワンスアポンアタイムインハリウッドのラストの考察

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

ワンス アポン ア タイム イン ハリウッド ネタバレ

タイトル:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 原題:Once Upon A Time In Hollywood 監督:クウェンティン・タランティーノ 脚本:クウェンティン・タランティーノ 製作:クウェンティン・タランティーノ、シャノン・マッキントッシュ、デヴィッド・ハイマン 公開日:2019年7月26日 アメリカ 、2019年8月30日 日本 出演者:レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、ブルース・ダーン、ダミアン・ルイス、オースティン・バトラー、マイク・モー、ルーク・ペリー、アル・パチーノ 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』概要 監督・脚本を兼務したクウェンティン・タランティーノは、前作『ヘイトフル・エイト』の撮影終了後に本作の構想を練り始めます。 1969年に起きたシャロン・テート惨殺事件を詳細に調べたタランティーノは、誤解を受けた彼女の素顔を描こうと決意。 本作は、90年代に『ビバリーヒルズ青春白書』で絶大な人気を博したルーク・ペリーの遺作です。 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのキャスト ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドには物語の主軸となるリックとクリフをレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットがそれぞれ演じています。 『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ注目を集めたオーストラリア人俳優のマーゴット・ロビーがシャロン・テート役。 劇中のテレビドラマでリックと共演するスコット・ランサーをルーク・ペリー、故スティーヴ・マックイーンにはダミアン・ルイス、そして名優アル・パチーノが軽いノリのキャスティング・ディレクター、マーヴィン・シュワルツを演じる等豪華キャストが集結しました。 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』あらすじ・ネタバレ ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのあらすじとネタバレについて。 リックとクリフ リック・ダルトンはテレビの西部劇「バウンティ・ロー」に主演する俳優でスタントマンのクリフ・ブースとは親友同士。 番組の宣伝の為、局のインタビューを一緒に受ける。 しかし、番組はキャンセルになり、他のドラマにゲスト出演する仕事をしていた。 ある日、リックは、キャスティング・ディレクターのマーヴァイン・シュワルツから呼び出される。 アル中のリックは飲酒運転を繰り返して免許停止。 クリフが代わりに運転手を務めている為、シュワルツとの会合へ一緒にやって来た。 リックがクリフをシュワルツに紹介すると、シュワルツは「息子さん?」と軽口を叩く。 リックが主演したナチスを 火あぶりにする映画のアクションが気に入ったとシュワルツは言い、ローマで撮影されるスパゲッティ・ウェスタンへ出演しないかと打診した。 リックは返事を濁す。 会合を終えたリックは、ハリウッドでは落ち目になって使ってもらえずイタリアへ飛ばされるとクリフの肩に顔を埋めて泣く。 クリフは自分のサングラスをリックに渡し、駐車係のメキシコ人の前で涙を見せるなと忠告。 クリフは、イタリア映画に出演する事はそんなに悪い話ではないと励ますが、リックはかなり傷ついていた。 シエロ・ドライブの自宅へ到着すると、 隣家にシャロン・テートと夫のロマン・ポランスキーが車で入って行く。 有名監督を見たリックは映画に出られるかもしれないと興奮。 1ヶ月前に2人が引っ越して来たとクリフに話す。 機嫌を直したリックを見たクリフは帰路に着く。 ヴァン・ナイのドライブインシアターの横に駐車したトレーラーで ピット・ブルのランディと住んでいた。 ビールを1瓶冷蔵庫から取り出したクリフは、ランディの為にドッグフードの缶詰を開けてやる。 ランディはお腹が空いているが、 クリフの合図まで大人しく待っていた。 リックはお酒を飲みながらプールの浮き輪に寝そべって過ごす。 シャロンは夫とプレイボーイ・マンションを訪れ、パーティーに参加。 女友達と一緒に生バンドの演奏で楽しく踊る。 それを見ていたスティーヴ・マックイーンがシャロンの元彼と夫のゴシップを友達に話して聞かせた。 クリフとブルース・リー 翌朝、現場へリックを送って来たクリフは、スタントの仕事が欲しいと頼む。 リックは、その日のスタントチームをまとめているのがランディなので無理だと言い、自宅へ行ってテレビのアンテナを調整して欲しいとクリフに頼んだ。 立ち去るリックに声を掛けたクリフは胸を張れと励まし、シエロ・ドライブへ向かう。 途中、ヒッピーの女性がヒッチハイクをしていたが、逆方向だった。 リックの家の屋根に登ったクリフは、アンテナをいじりながら以前の一件を思い出す。 リックはランディにクリフを自分のスタントに使って欲しいと頼んだ。 しかし、ランディは、元妻を殺した過去があるクリフの事を、自分の妻・ジャネットが毛嫌いしていると断った。 リックは、それは噂だと反発。 クリフは戦場の英雄だと説得し、ランディは仕方なくリックを雇う。 スタントの仕事を貰ったクリフが衣装に着替えて待機していると、クルーメンバーを前に、ブルース・リーが武芸の大会に出場した時には手加減せず相手を倒すと拳を握って見せた。 自己陶酔したリーが心得を延々語るのを聞いていたクリフが思わず鼻で笑う。 すると癇に障ったリーが突っかかって来る。 クリフは、小さいのに口が達者だと言った。 リーは、俺の手は殺傷兵器として登録済みだと凄む。 クリフは、そうやって言い訳して本当の喧嘩はしないんだなと更に挑発する。 人が大勢見ている前で恥をかいたリーは、手合せをしようと言い出す。 受けて立つクリフは、頭のトップにボリュームも出すカツラを脱いだ。 リーがジャンプして飛び蹴りを仕掛けてくる。 しかし、クリフに投げられたリーは、側に駐車していたジェネットの車に思いっきりぶつかり、側面がへこんでしまう。 リーの高い奇声を聞きつけたジャネットが仲裁に入った。 シリーズ作品の主演スターであるブルース・リーに何てことをしたんだとクリフを怒鳴りつけた。 そこへランディもやって来る。 ジャネットは、妻殺しの馬鹿がリーを痛めつけたと罵った。 リーは、誰も俺を痛めつけられないと平静を装う。 クリフは、車のへこみが逆を証明していると言い返す。 それを聞いたジャネットは、自分の車がへこんでいることに気づいて逆上。 ランディは、衣装を脱いで荷物を持って出て行けとクリフを解雇した。 サイコパス テレビのアンテナを直すクリフは、隣にチャールズ・マンソンが尋ねて行く姿を目撃する。 一方、隣家に来ていたシャロンの親しい友人であるジェイ・セブリングがマンソンを窓から見掛けて外へ出て行く。 マンソンはテリーの友達だと言う。 ジェイは、テリーという男は住んで居らず、現在はポランスキー宅だと説明した。 テリーの居所を訊かれたジェイは、知らないと答える。 そこへ様子を見にシャロンに、マンソンは笑顔で挨拶し立ち去った。 俳優リック・ダルトン その頃、リックは待ち時間を読書でつぶしていた。 8才の子役の共演者も本を読んでおり、会話をしている内に少女はリックに役者の心得を説く。 俳優として自信を無くしているリックは、本の登場人物が役立たずだと感じていることに共感して涙ぐむ。 自分の出番になったリックは、前夜の深酒のせいで台詞を何度も間違える。 周囲を白けさせたリックは自己嫌悪に陥り、トレーラーに戻ってブチ切れた。 「禁酒しろ!」と自分に言い聞かせた直後つい一口飲み、それに怒ったリックは酒を外へ投げ捨てた。 次のシーンは上手く決まったリックは、監督から褒められる。 ホッと安堵したリックに、共演した8才の子役が最高の演技だったと耳打ちした。 嬉しさのあまり、リックはまた涙ぐんだ。 シャロン・テート シャロンはウエストウッドへ車で出かける。 途中、ヒッチハイクする女性を快く乗せて送ってあげた。 本屋で夫の為に購入した本を受け取った後、ブルーイン・シアターで『レッキング・クルー ~伝説のミュージシャンたち~』が上映しているのを見掛けた。 映画に出演していると打ち明けたシャロンは、映画館の計らいで作品を無料で観賞させてもらう。 観客の反応を気に掛けながら、シャロンは映画を楽しんだ。 自分が女性共演者を倒すシーンで観客から拍手が沸き起こり、シャロンは気を良くした。 スパーン・ランチの面々 クリフは運転中に再び同じヒッピー女性を見掛ける。 チャッツワースのスパーン・ランチに住んでいると聞き、クリフは彼女を乗せた。 以前、所有者のジョージと一緒に仕事をした事が有り、挨拶に寄ろうと考えたからだった。 スパーン・ランチに到着したクリフの様子を見に、多くの若い女性とテックス・ワトソンが出てくる。 クリフはジョージに会いたいと言うが、全員警戒の表情を浮かべた。 お構いなしにジョージの住居を訪れるクリフだが、彼はクリフを覚えていなかった。 外へ出て来たクリフを集団がブーイング。 更に、リックのキャデラックはパンクさせられていた。 半身裸の男がせせら笑いながら自分がやったと認める。 腹を立てたクリフはその男を殴り倒してタイヤを交換させた。 事態に危機感を持った1人のヒッピー女性がテックスを呼びに行く。 しかし、テックスが急いで戻って来ると、クリフは車でスパーン・ランチから走り去る所だった。 撮影所にリックを迎えに行ったクリフは、ピザとビールで一緒に夜を過ごす。 リックがゲスト出演した『F・B・I』の放送をテレビで観ながら、クリフは昼間車に乗せたヒッピーから買った LSDを混ぜた煙草をリックの煙草入れに置く。 間違えて吸わないようリックに注意した。 1969年8月9日、事件当日 その後リックとクリフはシュワルツの紹介でイタリアの西部劇に出る為、ローマへ飛ぶ。 続けて幾つかの映画出演を果たしたリックとクリフは6ヶ月後にアメリカへ帰国。 スカーレットと結婚したリックは新生活があるのでクリフを雇えないと明かす。 クリフは理解を示した。 2人は一緒に夜を過ごし、9年間の付き合いを終える祝杯をあげることにする。 その頃、 臨月が近いシャロン・テートは、仕事でロンドンに滞在している夫の不在中、友人達を自宅に滞在させていた。 有名スタイリストの ジェイ・セブリング、フォルジャー・コーヒー創業者のひ孫である アビゲイル・フォルジャー、そして ヴォイテック・フライコフスキーだ。 1969年8月9日、4人でウエストウッドの高級レストランで夕食を共にした。 同じ頃、リックとクリフは安めのヴェンチュラに在るレストランへ食事に訪れる。 犬のランディはリックの家で留守番していた。 泥酔した2人はタクシーで帰宅。 シャロン達一行もシエロ・ドライブの自宅へ戻った。 クリフは半年前に置いていったLSD入りの煙草を見つけて火を点け、ランディを夜の散歩へ連れて行く。 ランディと歩くクリフの側をマンソンのカルト集団を乗せた車が通り過ぎて行く。 外でエンジン音を聞いたリックが窓を覗くと、夜中に車が駐車しているのが見えた。 ヒッピー野郎!と罵りながら外へ出て行ったリックは、自分の私道から出て行けと怒鳴った。 車内のケイティが拳銃を握りながらリックを睨む。 テックスは車をバックさせて一先ずリックの家から離れた。 テックスは、「テリーの住んでいた家に行き、そこに居る全員を惨殺するのがチャーリーの指示だ」と皆を引き締めた。 ケイティが以前見たテレビドラマに出ていたリックの顔を思い出す。 信者のセイディは、皆テレビを見て育つが内容は人殺しばかりで、自分達は単に殺人を教えた奴らを殺すに過ぎないと勝手な持論を展開した。 この辺りに住んでいるそんな連中をやっつけようとセイディが捲し立て、信者全員が良い考えだと同意した。 ランディと散歩から戻って来たクリフは、LSDの効果でかなりハイになっていた。 リックはお酒を飲みながらプールの浮き輪に横になりヘッドフォンで音楽を聴いている。 クリフがランディにご飯をあげようとドッグフードの缶詰を開けていた時、マンソンのカルト信者3人が武器を持ってリックの家に侵入。 テックスは拳銃をクリフに向けて何人住んでいるのか尋ねる。 クリフは他に1人部屋で寝ていると答えた。 「お前は妄想じゃないよな?」とクリフがにやけながらテックスに訊く。 口汚く罵るテックスに、クリフがゲラゲラ笑い出す。 そこへ話し声を聞きつけたスカーレットが起きてくる。 ケイティがすかさず持っていたナイフで彼女を脅した。 クリフが3人をスパーン・ランチで見た顔だと思い出し、信者をナーバスにさせた。 テックスは「俺は悪魔だ。 悪魔の仕事をしに来た」と凄んだ。 クリフはランディに合図してテックスを襲わせる。 股間を咬まれたテックスは大声で悲鳴を上げた。 ナイフを振り上げたセイディがクリフに襲い掛かり、クリフは持っていたドッグフードの缶詰を力いっぱい投げつけた。 セイディの顔面に命中し、血だらけで床に倒れ金切り声をあげる。 それでもセイディが這ってクリフに向かって来るので、クリフはランディにセイディを襲わせた。 ナイフを取り出したテックスの腕を握ったクリフは、テックスの足にナイフを突き立てた。 更にクリフはテックスの顔を足蹴りにする。 呆然としていたスカーレットだったがケイティを拳で殴り倒す。 クリフは、倒れているテックスの頭を留めに足で踏み潰した。 そこへ起き上がったケイティがクリフを襲い、ナイフを腰に突き刺した。 切れたクリフは、ケイティの髪を鷲掴みにしてあちこちにぶつけて頭を粉砕。 ランディに噛まれ過ぎて発狂したセイディが床に落ちていた拳銃を掴んで乱射し、流れ弾が当たったクリフは床に倒れた。 セイディは叫びながらガラス扉に突っ込んで行く。 外のプールに落ちたセイディは尚も銃を撃ちまくる。 やっと異常事態に気づいたリックは、出演した映画で使った小道具を倉庫へ取りに行く。 リックは、プールの中で暴れているセイディを火炎放射器で火あぶりにした。 シエロ・ドライブの生存者 駆けつけた警察の取り調べに対し、スカーレットはイタリア語で捲し立てる。 救急車で搬送されるクリフをリックは見送った。 そこへ隣からジェイ・セブリングが大丈夫かと声を掛けた。 頭のおかしいヒッピーが押し入り妻と友達を殺害しようとしたと答えた。 犬とクリフが2人を殺し自分が3番目を燃やしたとリックは説明。 シャロン・テートもインターコムを通して大丈夫かとリックに尋ね、家に来てお酒でもどうかと招待する。 ジェイと連れ立って来たリックを、友人を伴ったシャロンが玄関の外で温かく迎えた。 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を観た感想 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドでは1969年のハリウッドを現代に蘇らせたクウェンティン・タランティーノ。 9作目の長編映画となる『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、次作で映画製作から引退すると公言しているタランティーノの個人的な思い入れが強い作品です。 幼い頃に移り住んだロサンゼルスの街の風景や車の中で聴いたラジオまで忠実に再現しており、自ら自治体に掛け合いハリウッド・ブルバードの一画を複数回封鎖し撮影。 通りに立ち並ぶ商店の個人オーナー達も店の正面を69年当時に改装することに同意。 タランティーノがここまで心血注いで描きたかったのは、シャロン・テートでした。 2019年は、シエロ・ドライブの自宅で若く有望な女優が惨殺されてから50年を迎えます。 独自に調査を進めたタランティーノは、彼女が大きく誤解されていた事を知ります。 事件後時代を象徴していたヒッピー文化はメディアから厳しい批判を受け、被害者でありながら、シャロン・テート自身も麻薬絡みで殺されたと根も葉もない報道がされました。 友人、家族、そして仕事関係者から話を聞いたタランティーノは、事件資料も調べた結果、彼女の素顔は穏やかで分け隔てなく人に接する人柄であると確信を持ちます。 配役されたマーゴット・ロビーは、そんなシャロン・テートを鮮やかに表現しています。 レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの2大スター共演を前面に出していますが、事件の当日を描いた終盤に、ディカプリオ扮するリックがシャロン・テートの家に招かれるエンディングを迎えます。 全てはここへ繋がるための2時間でした。 タランティーノは、リックとクリフに犯人を惨殺させることで、あの日残忍な殺され方をした4人を自分が蘇らせたハリウッドで永遠に生存させています。 タランティーノなりの被害者への追悼であり、カルト集団に対する断罪でもあるのです。 本作のプロデューサーを務めたのは、『ハリー・ポッター』シリーズを製作したイギリス人のデヴィッド・ハイマンです。 タランティーノの様な監督は他に存在しないと賛辞を贈り、ディカプリオやピットもタランティーノにしか創れない映画だと絶賛。 また、タランティーノはシャロン・テートの妹デボラ・テート氏にも連絡を取り、自分が書いた脚本を読んでもらいました。 テート氏は全面支持を表明して撮影現場を訪れ、姉を演じるロビーに故シャロン・テートの宝石を貸与。 ロビーは実際にその宝石を身に着けて演じました。 本作の製作に関わった誰もがタランティーノの思いを汲み取り、見事に再現された古き良きロサンゼルスのハリウッドで被害者が生き続ける圧巻の映画を完成しています。

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【ネタバレ考察】『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』クリフ・ブースは何だったのか?チェ・ブンブンのティーマ

ワンス アポン ア タイム イン ハリウッド ネタバレ

もくじ• 評価:50点 おはようございます、チェ・ブンブンです。 昨日、みんな大好きタラちゃんの新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を観てきました。 ここ数作のタラちゃんの映画は毎回、思いの外テンションが上がらず、才能が枯れちゃったのかなと感じるのですが、それでもタラちゃんの祭魂と映画好きなら誰でも受け入れる愛に満ちた作風に満足していました。 ただ、今回は残念ながらそこまで乗れませんでした。 とはいっても、非常に考察しがいがある作品だったので、今日はそんな『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』について ネタバレありで考察していきます。 レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという2大スターを初共演させ、落ち目の俳優とそのスタントマンの2人の友情と絆を軸に、1969年ハリウッド黄金時代の光と闇を描いた。 テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリス・ブース。 目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、対照的にいつも自分らしさを失わないクリフだったが、2人は固い友情で結ばれていた。 そんなある日、リックの暮らす家の隣に、時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してくる。 今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。 やがて1969年8月9日、彼らの人生を巻き込み映画史を塗り替える事件が発生する。 」と思った。 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の場合、レオナルド・ディカプリオ演じる落ち目の役者リック・ダルトン、ブラッド・ピット演じる彼の専属スタント・ダブルことクリフ・ブース、そしてマーゴット・ロビー演じるシャロン・テートの物語がまさしくグラセフ方式で次々と切り替わっていきます。 そしてタランティーノのことなので、タラタラした会話中心。 つまりミッションをこなすことを忘れてそれぞれが街を徘徊する物語となっているのです。 どうです? 守りに入り過ぎなタランティーノ さて、軽いジャブはこれくらいにして、映画について話しましょう。 本作は、タランティーノがタランティーノ映画を撮った作品と言える。 つまり、彼が今まで20年近いキャリアの中で積み上げて技術を惜しみなく使っているのです。 ただ、それが過去の栄光にしがみつくリック・ダルトンそのものになっているのです。 タランティーノは、70年代のB級映画的ポンコツ演出を意図的に使うことで映画に独特な味をつけるテクニックを持っている。 当然ながら、それは使われているのですが、これが単なる編集ミスに見えてしまう問題がある。 例えば、ブルース・リーとクリフ・ブースが戦う場面。 ガヤが5人ぐらいいたのに、3回戦になると跡形もなくいなくなっている場面。 二人が全く、ガヤを気にしていないため、ただの編集ミスに見えてしまうのだ。 本作はタランティーノ映画なので、 やれ『サンセット大通り』が! 『大脱走』が! とオマージュや引用元ばかり気になってしまうのですが、そういったお話は他の人に任せたいと思う。 寧ろ、そういったオマージュ要素を抜いた時に何が見えてくるのかについてお話ししたい。 貴方は妙に思いませんでしたか? スタントマンであるクリフ・ブースが映画のほとんどで突っ立っているだけのマネキンに過ぎない事実に。 彼はリック・ダルトンの専属スタントマンとして活動している。 しかし肝心なリックは落ち目で、全然仕事を持ってきてくれない。 その癖プライドが異常に高く、高慢な態度をとっている。 通常であれば、二人は喧嘩して仲違いするものなのですが、クリフはニカッと笑っているだけ。 リックが仕事している間は、車で街をぶらつき、ヒッピー女にメロメロになったり、ブルース・リーに喧嘩を仕掛けられたりするのだが、常に表情は変わらずニカッとしている。 そして物語が終盤に差し掛かると、リックがマカロニ・ウエスタンで出世し、クリフは用無しになる。 そして二人がハリウッドで再会し、最後の日々を送ろうとする時にマンソン・ファミリーが襲来し、避雷針としてクリフが輝くところで映画は終わってしまう。 この異様なキャラクター、クリフには2つの働きがあると考えられる。 1つ目は、『』的自問自答の構図だ。 本作において、落ち目な俳優の自分を肯定してくれる存在、心の拠り所としてスタントマンが配置されている。 そして彼が自分の殻を破り、嫌いだったマカロニ・ウエスタンに出ることで守りに入っていた自分とおさらばする物語であると考えると、マネキンにしか見えない彼の役割が腑に落ちてくる。 自己を分裂させ自己分析させる演出としてスタントマンを配置するのはハイセンスな技巧と言える。 2つ目は、 スタントマン賛歌だ。 タランティーノは、スタントマンが好きなことで有名で、『キル・ビル』製作時にユマ・サーマンのスタントとして起用したゾーイ・ベルはミューズとして毎作出演している。 そして本作は、遂にスタントマンが主役の作品だ。 映画の脇役でしかないと軽視されがちなスタントマンがシャロン・テート事件という惨劇を未然に防ぐという御伽噺の感動を増幅させるために、ひたすらに映画の隅っこで暮らしている人としてのスタントマンを描いていたのではないだろうか。 ただ、そう考えた際にもやはり脆い部分がある。 1つ目の、分身としてのスタントマン描写。 いくら、落ち目の役者を肯定するにしても最後に時間の尺がなくなったのか 「イタリアで出世したからスタントマンは用無しよ」と成功と同時に存在を消そうとするのはあまりに乱暴だと感じた。 リック・ダルトンが全く、スタントマンを気にしていないということは、映画界に対する皮肉になっているようにも取れなくはないが、あれだけじっくりじっくり会話を積み上げていったのに、最後の最後で適当に石を積み上げると、違和感が生じてしまう。 2つ目のスタントマン賛歌は、肝心なラストの戦闘シーンが映えないという最大の問題によってメッセージが弱くなってしまったと思う。 毎回、タランティーノは壮絶な復讐シーンがクライマックスにあり、その面白さでもって観客を興奮の渦に包む。 ただ、今回PG12指定留まりだけにヌルいのです。 マンソン・ファミリーが襲いかかってきて、それに対してクリフは猛反撃する。 敵の顔面をグチャグチャになるまで潰すのだが、シーンが暗くてアクションが見え辛いのだ。 しかも、肝心なトドメをリックが持っていってしまうことで、折角陰日向にいる者が唯一輝ける瞬間を描いているのに、それが横取りされて全然スタントマンが輝いて見えないのだ。 ここは、リックが火炎放射器で応戦し、最初は優勢だったのだが、反撃されて死の淵に立たされた時に、クリフが助ける。 お互いに、血だらけになりながら敵を倒し、シャロン・テートに感謝されるところでThe Endとなる展開にした方がよかったのではないだろうか。 最後に 文句ばかりになってしまいましたが、本作は楽しい映画であることは間違いありません。 タランティーノを初期から追いかけているだけに、マカロニウエスタンをディスす下から、コルブッチ愛を語るまでの変遷の面白さやドライブインシアターで流れる映画の音が『グラインドハウス』の予告編というイースターエッグは堪らないものがありました。 また某映画評論家が古き良き60年代があると、際どい発言をしたのもよく分かる。 60年代というのは映画がテレビに奪われ、またヘイズ・コードの影響でアメリカ映画が窮屈だった時代なのですが、タランティーノはテレビ映画にすら愛をこめているので確かにあの時代はよかったと錯覚したくなってしまう。 それだけに、タランティーノの映画に対する熱い気持ちを受け取ったら、楽しくないわけがない。 でも、この作品で引退するのはどこか悲しい。 折角なら、最後は 『スター・トレック』を撮って有終の美を飾ってほしいなと思いました。

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

ワンス アポン ア タイム イン ハリウッド ネタバレ

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の作品概要 クエンティン・タランティーノ監督が幼少の頃、過ごしたハリウッドへの愛を込めた映画。 1969 年とはどんな時代だったのか、そしてハリウッドはどこへ、アメリカはどこへ向かっているのかをテーマに盛り込んでいる。 映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のあらすじ・ネタバレ かつてはテレビ俳優として人気を誇っていたリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は今や落ち目だ。 ドラマのちょい役かテレビのゲストとして呼ばれるくらいしか仕事がない。 テレビから映画へと進路を定めるがオーディションはことごとく落ちる。 彼の友人はスタンド・ダブルのクリフ・ブース(ブラッド・ピット)。 彼らは兄弟のように仲良く過ごし、苦楽を共に過ごした。 ある日、隣に新進気鋭の映画監督ロマン・ポランスキーと彼の妻シャロン・テートが引っ越してきた。 そして二人の人生が動き始める。 自らが幼少の頃、育ったハリウッドの懐かしき日々をスクリーンに投影し、その良き時代を今後も継承して欲しいと願っているのです。 タランティーノが過ごした時代のハリウッドは輝きと勃興の二つの局面を持っていたそうです。 1960 年代の前半はまだハリウッドは光明が差していましたが、やがてヒッピー文化の訪れと共に光を失っていきました。 当時の 映画製作者たちはヒッピー文化などのカウンターカルチャーに対して嫌悪感を持っており、そのような文化が蔓延するはずはないと思っていたそうです。 それはやはり年をとったハリウッドの古い人たちの考え方で、新しい潮流に気が付かなかったフィルムメーカーたちは職を失っていきます。 そして新しい時代が確実にきました。 自分の価値が落ちていることに気が付いたテレビスター この映画の中のリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ) は正に自分の危機に気がついている方の人間です。 かつてテレビでは大スターであったが、今じゃドラマのちょい役かゲスト出演だけしか仕事がありません。 そこへマーヴィン・シュワーズ(アル・パチーノ)が イタリア映画への出演の話を持ってきます。 リックはそれだけは嫌だと断ります。 でもこの 1969 年、もうすでにイタリア映画でスターになった俳優がいます。 そうです、 我らがクリント・イーストウッドです。 彼がスパゲッティー・ウエスタンに初めて出演したのは 1964 年の『荒野の用心棒』ですから、彼は先見の明があったと言えるでしょう。 実際、イーストウッドは時代の波をうまく読んで 70 年代は怒涛の活躍を見せます。 ダブル・スタンドがもっとハリウッドで重宝されなければいけない そしてこの映画の中で リックのスタンド・ダブルとしてクリフ・ブース(ブラッド・ピット) という男が独特の存在感を放っています。 彼はリックほど名声欲がなく、どちらかといえば穏やかに暮らせれば良いというタイプです。 リックに遠慮することなく一緒に酒を飲み、笑い、そして仕事もする。 普通だったら大スターに気兼ねするのですが、本作にはそういった場面は一つもありません。 というのは クエンティン・タランティーノはこの二人の関係をスティーブ・マックイーンと彼のダブルのバド・イーギンス、バート・レイノルズのダブルのハル・ニーダムのようなコンビを理想に描いているそうです。 彼らはお互いが一蓮托生と知っており尊敬の念を持って仕事をしていたそうです。 ですから 本作でもスターとダブル・スタンドという格差は設けていないのです。 ポラン・ロマンスキー監督登場で新しい才能が弾け始めた 映画を観ているとタランティーノの思い出探しなの?って感じがしますが、そこにちゃんとしたサブジェクトが仕込まれています。 最大は ポラン・ロマンスキー監督とシャロン・テートでしょう。 遠くポーランドから来た天才監督。 この監督の意味するところは 「もうハリウッドスタイルは古いよ」というメッセージもあります。 映画はニューシネマ時代に向かっています。 従来のハリウッドではもう世界には通用しない、そして全く新しい感覚を持った映画作家の誕生も祝していると思います。 『俺たちに明日はない』( 67 )『イージー・ライダー』( 69 )『明日に向って撃て! 』( 69 )などを観ると、若者の刹那的な心情をうまく描いています。 更にそれを重たく表現させる原因は長引くベトナム戦争だったのでしょう。 映画の中ではベトナム戦争については触れていませんが、 1969 年以降ドロ沼にはまります。 そしてこの年の最大のイベントはウッドストックだったのではないでしょうか。 ヒッピー文化最大の祭りです。 誰も戦争なんか行きたくないですよね。 働かず、自由に、生きたいようにその日暮らし、、、。 それ以降、ヒッピー文化は衰退していきます。 タランティーノ監督はその辺りには言及していませんが、 1969 年という年がハリウッドにとっても、アメリカにとっても非常に重要な過渡期であったと語っています。 1969年の空気感を再現したクエンティン・タランティーノに脱帽 わたしたちは日本に暮らしているのでアメリカのそういった時代背景とか雰囲気を分かち合うことは難しいですが、 本作を観ているだけで郷愁を感じる気持ちにさせてくれるタランティーノには脱帽せざる得ません。 空気感が伝わってきます。 レオナルド・ディカプリオはもうハンサムだけの俳優ではない レオナルド・ディカプリオの演技はもう何も言えないくらい人を惹きつける。 素晴らしい。 ただのハンサム俳優ではない。 すごい集中力だ。 特に映画の中でセリフをテープレコーダーに録音して覚える場面があったが、あれは実際にレオが行っている方法だとか。 レオ曰く、繰り返し何度も録音することで良い演技にたどりつけるとか。 そしてそれを繰り返し聞いて磨きをかける。 なんとも凄まじい役者魂なのだろうか。 ブラッド・ピットの動きは驚異的な速さだった ブラッド・ピットも負けていません。 あの不良少年の眼差しは優しげで憂いを持った中年のオジサマになっています。 でもやっぱり ワイルド感が突出していますね。 そして セクシーさも益々磨きがかかっています。 この人の魅力はやっぱり横顔でしょう。 画角にして 45 度くらいでしょうか。 目元から鼻筋、そして美しいフェイスラインがたまりませんね。 もう 56 歳ですか。 あの体の動き、ブルース・リーと戦った場面ですが、キレがありますね。 結末はあっぱれ!と言いたい さて、映画の結末は予想とはちょっと違っていました。 実際はシャロン・テートは殺害されますが、それでは芸がありません。 タランティーノならでは手法でテートに対して敬意を評しています。 その心遣いに頭が下がります。 やっぱり タランティーノは映画の申し子と言っても良い作品だと思います。 映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』まとめ 一言で言うと! 故郷に錦を飾れ! 本映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』はタランティーノの郷愁愛に満ちた作品だと感じました。 彼はハリウッドで育ち、大人になり、映画監督になりました。 ずっとハリウッドにいるわけですから郷愁はないか?ということはいまだに住んでいて、「昔むかしハリウッドは~~~」を描いたことになります。 故郷ではなく永住地に絶対に倒されない錦を飾った、ということか。 ただ人間、郷愁的な思いにとらわれ始めるとツマラナイ人間の始まりになると言われているがタランティーノは、、、。 難しいところです。 合わせて観たい映画 【1960年代のイタリア映画】 映画『荒野の用心棒』 クリント・イーストウッドはいち早くイタリアへ行った 映画『夕陽のガンマン』 クリント・イーストウッドは世界的なスターになった 『続・夕陽のガンマン』 クリント・イーストウッドは本作を手土産にハリウッドに凱旋 【マーゴット・ロビー出演映画】 映画『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』 マーゴット・ロビーが女王を演じています。 カッコいい。 映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の作品情報 スタッフ・キャスト 監督 クエンティン・タランティーノ 製作 デビッド・ハイマン シャノン・マッキントッシュ クエンティン・タランティーノ 製作総指揮 ジョージア・カカンデス ユー・ドン ジェフリー・チャン 脚本 クエンティン・タランティーノ 撮影 ロバート・リチャードソン 美術 バーバラ・リン 衣装 アリアンヌ・フィリップス 編集 フレッド・ラスキン 視覚効果デザイン ジョン・ダイクストラ リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ) クリフ・ブース(ブラッド・ピット) シャロン・テート(マーゴット・ロビー) ジェイ・シブリング(エミール・ハーシュ) プッシーキャット(マーガレット・クアリー ) ジェームズ・ステイシー(ティモシー・オリファント) トルーディ(ジュリア・バターズ ) テックス(オースティン・バトラー) スクィーキー・フロム(ダコタ・ファニング) ジョージ・スパーン(ブルース・ダーン) ブルース・リー(マイク・モー ) ウェイン・モウンダー(ルーク・ペリー) スティーブ・マックィーン(ダミアン・ルイス) マーヴィン・シュワーズ(アル・パチーノ) ランディ(カート・ラッセル ) ジャネット(ゾーイ・ベル) ハケット保安官(マイケル・マドセン) 2019年製作/161分/PG12/アメリカ 原題:Once Upon a Time… in Hollywood 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント.

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