阪急電車 本 あらすじ。 阪急電車 片道15分の奇跡

阪急電車のあらすじ/作品解説

阪急電車 本 あらすじ

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。 片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。 乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。 ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。 【「BOOK」データベースより】 本書は、有川さんが執筆現在も住んでいる関西にある 今津線を舞台にした物語です。 停車駅ごとに章が分かれ、登場人物も数多く登場しますが、それぞれの個性、出会いや別れが強烈で、 いつもの電車から見える風景が素敵なものに変わることは間違いありません。 この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。 ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。 Contents• あらすじ ここからはあらすじで、本書は今津線の通る宝塚駅~西宮北口駅間の 駅名を章のタイトルにしています。 まずは宝塚駅~西宮北口駅までで、後半では折り返して再び西宮北口駅~宝塚駅まで描かれています。 宝塚駅 征志は、宝塚駅から隣り合わせで座った女性に見覚えがありました。 二週間に一度通う図書館に彼女も頻繁に現れ、目的の本の争奪戦に敗れたこともあります。 それ以来、その女性は征志のライバルであり、好みのタイプということもあって記憶に残っていました。 意識しているのは自分だけだろうと気にしないことにしますが、その女性の挙動が気になり、征志も高架下を見ます。 窓の外に見える川の中州には『生』の一文字が見え、驚いていると女性の方から声を掛けられます。 女性はその誰かのイタズラにワクワクし、その文字から『生ビール』を連想するような人でした。 二人の話は盛り上がりますが、女性は住んでいる逆瀬川駅で降りることになり、その際、今度会ったら一緒に飲みましょうと征志を誘います。 女性もまた、征志が図書館に通っていることに気が付いていました。 征志は女性が電車を降りるのを見送ると、飲むなら今日だと意を決して彼女を追いかけるのでした。 宝塚南口駅 翔子は美人で、会社でも仕事が出来て信頼されている女性です。 彼女は会社の同僚の結婚式に参加した帰りでしたが、その姿はまるでウェディングドレスに身を包む花嫁のようでした。 実は翔子は会社の同僚である新郎とかつて付き合っていて、彼女はそのまま結婚すると思っていました。 翔子は征志たちが『生』についてやりとりしているのを聞きながら、これまでのことを振り返ります。 結婚準備中に新郎から別れを切り出されます。 相手も翔子の会社の同僚で、この時すでに妊娠していました。 全ては新婦が計算して起こった出来事でした。 怒りに震える翔子ですが、二人の結婚式に呼ぶことを条件に別れることにします。 そして今日、ウェディングドレスのようなデザインの白いドレスを身にまとい、自分を最大限綺麗に見せるメイクをして結婚式に参加します。 会場にいる誰もが翔子に目がいってしまい、新郎新婦に恥をかかせることに成功。 翔子は目的が達成されると途中で退席し、今帰宅途中です。 逆瀬川駅で征志たちが降りると、恋の始まるタイミングを見せられていい気持ちで一杯のはずなのに、今は新郎新婦への呪いであふれていました。 その時、隣の車両から空席を探しているおばあちゃんと女の子が現れ、女の子は翔子を見て『花嫁さん』と嬉しそうに声を上げます。 その瞬間、翔子はこらえることができず、自分は花嫁さんなんかじゃないと涙を流します。 逆瀬川駅 逆瀬川駅から電車に乗ろうとする老婦人・時江と孫の亜美。 二人と入れ違うように征志が電車を降りて、女性を飲みに誘い、見事に成功します。 時江は微笑ましい気持ちになりながら電車に乗ると、結婚式帰りの翔子を見つけます。 亜美は翔子のことを『花嫁さん』と呼びますが、そうでないことぐらい時江には一目で分かります。 時江は翔子に恥をかかせないよう『討ち入りは成功したの?』とだけ聞きます。 翔子はそんなこと聞く時江に心を許し、自分のこれまでの事情、新郎新婦にとって今日が思い出したくない一日になればといいと思っていることを伝えます。 時江はその根性を気に入った上で、気が済んだら会社を辞めることを勧めます。 電車が小林駅に着くと、翔子の顔色が悪いことに気が付いた時江は、いい駅だから降りて休むことを勧めます。 翔子はその言葉に従って下車すると、時江は亜美の気を翔子から引き離すために犬を飼おうと思っていることを伝えます。 これまでは夫が、犬が苦手であるため飼えませんでしたが、その夫も数年前に他界してしまいました。 亜美とどんな犬を飼おうか話す中で、夫のトラウマの原因となった甲斐犬だけは飼わないと天国の夫に伝える時江でした。 小林駅 翔子は時江の言葉に従って小林駅で下車しましたが、いまいちその良さが分かりません。 しかし、ツバメの巣を見つけ、さらに駅員のツバメに対する温かさを感じ、改札を出てみることにします。 立ち寄ったスーパーでも人の温かみを感じ、時江の言っていたことの意味を理解します。 翔子はスーパーの婦人服売り場で無難な服を買うと着替え、ドレスをゴミ箱に捨てます。 町を歩くうちにすっかり気に入り、いつかこの町に住みたいと思うようになっていました。 駅に戻って結婚式用のメイクを落とすと、いつを潮時にしようかと考えるのでした。 仁川駅 小林駅で翔子と入れ違いで電車に乗ったのは、カツヤとミサのカップル。 二人は翔子の服装のことで結婚式のマナーなどのことで口論になり、怒ったカツヤは仁川駅で降りてしまいます。 ミサも降りますが、追いかける気力はありません。 その頃、カツヤの怒声に驚いて泣いてしまった亜美を時江はあやしていて、苦労するからやめておけとミサに忠告します。 ミサは付き合ったこれまでのことを思い出し、自分がそこまでやってやる義理などないことに思い至り、一人で帰ることにします。 別れのメールを打つと、自分の部屋で送ろうと保存し、次に来た電車に乗り込むのでした。 甲子園駅 ミサは電車の中で、女子高生たちの彼氏事情の話に聞き耳を立てます。 えっちゃんと呼ばれる少女は彼氏が社会人で、彼女の巧みな話術に思わず聞き惚れます。 えっちゃんは自分の嫌なことは嫌だとちゃんと伝えていて、彼氏もそれを分かっていてくれています。 カツヤとミサとは大違い。 ミサは決心をより一層固めるのでした。 門戸厄神駅 広島から出てきて、大阪の大学に通う小坂圭一。 電車内で近くにいた女性のかばんには圭一と同じテキストが入っていて、同じ一年生であることに気が付きます。 その女性が窓の外を眺めていると、何があるのだろうと圭一も気になり、それがきっかけで二人の会話が始まります。 女性が見ていたのはヘリコプターで、これまで軍オタと呼ばれていた圭一はそれが何なのかを言い当て、すぐに気持ち悪がられると思います。 しかし、女性は感心していて、嫌な反応はしません。 むしろ、彼女は権田原美帆という名前にコンプレックスを抱いていて、圭一はそれにかこつけて美帆ちゃんと呼ぶことにします。 美帆は長崎出身で、関西というお互い慣れない土地で知り合ったこと、それから大学デビューを狙って失敗したなどの共通点があり、仲良くなります。 そうこうしているうちに、電車は終点の西宮北口駅に到着します。 西宮北口駅 電車から人が吐き出された拍子に、翔子はホームで膝を打ち付けてしまいます。 すると、その様子を見ていた女子高生の集団が声を掛けてくれます。 先ほどの、社会人の彼氏がいるえっちゃんのいる集団です。 翔子は彼女たちと別れると、引き出物も捨て、身軽になって自宅のある茨木に向かうためにコンコースの方へ歩きます。 一方、ミサもカツヤと別れる決心を決め、歩き出します。 さらに圭一は自ら美帆に連絡先を聞き、なし崩し的に告白をします。 すると美帆も了承し、二人はそのまま帰られずに、初めてのデートをすることにします。 スポンサーリンク あらすじ(折り返し) ここからは折り返して、行きの駅とは逆の順番で物語が展開します。 西宮北口駅 宝塚方面の電車に乗り、座席に座るミサ。 同じ車両にはうるさいおばさんの集団がいて、座って友人を待っていました。 その時、ミサの横の空いている席に美人(翔子)が座ろうとしますが、次の瞬間、おばさんの一人が荷物でその席を占領。 ミサと翔子が呆気にとられていると、後から来たイトーさんという女性が申し訳なさそうに座ります。 ミサが怒ろうとすると、翔子は相手にしてはいけないと感じ、皮肉を言って別の車両へと移ります。 ミサは一言文句を言うと、自分も中学生の時、同じことをして一緒に乗り合わせたおじいちゃんに怒られたことを思い出します。 この後のミサの回想で、彼女はすでにカツヤと別れていること、そして完全に切れるまでに半年を要したことが判明します。 カツヤとの別れを決意した後、ミサは別れを切り出しましたが、カツヤの暴力にあい、警察に相談してもダメ。 結局、友人であるマユミの兄・健吾に頼ることで問題は解決しました。 それが一か月前のことです。 あれから綺麗になったミサのことを健吾は気にしていて、ミサも彼のことを考えると胸が弾みました。 門戸厄神駅 先ほど、申し訳なさそうに席に座った伊藤康江の視点から始まります。 彼女は息子の中学校時代のPTAの時からその集団と付き合いをしていましたが、考え方が合わず、今では会うたびに胃が痛むようになっていました。 一行は高級ランチを食べに宝塚駅に向かっていますが、夫と息子を家に置いてきた負い目がある康江は、門戸厄神駅に電車が着くと胃の痛みで体をくの時に折り曲げてしまいます。 そんな彼女を気にかけたのは、ミサでした。 しかし、他のおばさんたちはランチのことばかり心配し、康江のことなど心配していません。 そのことに気が付いたミサは怒りが爆発しそうでしたが、康江がそれを止め、二人は門戸厄神駅で降ります。 康江が事情を説明したことで、ミサも彼女の置かれた立場を理解し、あのおばさんたちと縁を切ることを勧めます。 康江も無理して付き合うことはないことに気が付き、ちょっとずつ距離を置くことにします。 そして、さっきみたいにミサに『サイテー』と言われない母や妻を目指すのでした。 甲子園駅 ここで、社会人の彼氏のいるえっちゃんの名前が悦子であることが分かります。 悦子はまだ彼氏とSEXをしたことがないと公言していましたが、一度だけ自棄を起こしそうになったことがあり、その時のことが語られます。 悦子は志望校にどうしても成績が足らず、下に弟が二人いることを考えると、諦めざるをえません。 それでも担任は最後までいけるかもしれないと無責任に食い下がり、最後は『やっぱりあかんかった』と悦子を容赦なく傷つけます。 クリスマスの日、彼氏とデートしますが、彼は高校生である悦子のことを大事にし、一線を越えないよういつも加減してくれていました。 しかし、悦子が自棄を起こし、彼氏に頼んでラブホテルに連れて行ってもらいます。 ここでいい、と考える悦子ですが、彼氏はそんな悦子のことを見抜いていて、何があったのかを聞いてくれます。 そして、悦子がしっかりしたいい子だと褒めてくれ、この時は何事もなく、そして互いへの愛情を深めるのでした。 電車が甲子園駅に着くと、悦子は高校に向かうために下車します。 それと入れ違いで乗車したのが、圭一と美帆でした。 仁川駅 美帆は好奇心旺盛で、線路近くの斜面に生えたワラビが採りたいと圭一にねだりますが、危ないからと圭一は一蹴します。 二人は交際して半年以上が経過し、こんなやりとりが日常と化していました。 圭一は代案として春になったらハイキングに行こうと提案し、美帆も機嫌良くします。 二人のやりとりはまだ付き合いたてのように甘く、微笑ましいものでした。 電車が仁川駅に着くと、二人は手を繋いで下車するのでした。 小林駅 討ち入りの半年後、翔子は小林駅に引っ越しました。 再就職も終え、呪いはもう引きずっていません。 住んでみると、小林駅周辺は情緒的なだけでなく、梅田にも三宮にもすぐに出られる立地にあります。 今日は半休で仕事を終えましたが、電車でミサと共にうるさいおばさんたちに遭遇し、うんざりしていました。 車両を変えると、今度は圭一と美帆が微笑ましいやりとりをしていて、それを羨ましく思い、彼らのような若い子に対してそう思うことを苦く感じていました。 圭一たちが下車すると、翔子は小林駅で降ります。 ホームで複数の女子小学生たちが内緒話をしていて、悪だくみをしていることは一目瞭然です。 翔子は自分に似て損をしやすい性格のショウコを励まし、少女たちに冷たい一瞥をくれてやります。 一団と離れると、今度はミサと会います。 二人は電車での一件もあり、意気投合。 お茶をすることになり、翔子は年の離れた友人を得るのでした。 逆瀬川駅 時江は隣の待ち位置に立つ男女に目を向けます。 それは半年前、電車で見かけた征志とあの女性で、順調に恋を育んでいるようでした。 一方、時江はケンと名付けたミニチュアダックスを飼っていて、隣では亜美が犬をいれたケージを持って立っています。 電車がきて乗り込むと、その車両は五、六人のおばさんの話し声でうるさいほどで、亜美はどうして大人なのにうるさいの?と疑問を口にします。 この集団は、康江が以前いたおばさんたちだと推測されます。 おばさんたちは見当外れたことをいって時江たちを口撃し、しまいにはケンを臭いという始末。 すると、それを聞いていた征志とその彼女が時江たちに加勢し、おばさんたちはたまらず宝塚南口駅で降りて行きます。 その後、彼女はおばさんたちの香水で酔ってしまい、車両を移ります。 宝塚南口駅 車両を移動した征志たち。 ここで彼女の名前がユキだと判明します。 この頃には、二人の話すきっかけとなった『生』の文字は消えていました。 二人は半年前の出会い以来、図書館デート、たまに食事をするような仲になり、ユキがかなりの酒豪であることが分かりました。 ある時、征志は日本酒の『桂月』が手に入るとユキに連絡し、自宅に呼びます。 それまで酔っても隙を見せなかったユキですが、その日は終電をわざと逃し、泊っていくことに。 ユキは、征志が自分とそういった関係になりたくないのではと心配していましたが、もちろん勘違いで、二人はこうして結ばれたのでした。 電車が宝塚駅に着くと、時江たちは改札に向かい、征志たちは梅田行きの電車に乗り換えます。 宝塚駅 電車内で、征志は二人で一緒に部屋を探さないかと提案。 征志は同棲して良かったら結婚すればいいと考えていて、ユキもいい部屋が見つかるといいね、といい、二人は手を繋ぐのでした。 最後に こういう作品を読んでいると、つい電車の中にいる人を見渡し、この人にはどんな人生があるのだろうと考えてしまいます。 まあ、うるさいおばさん連中みたいな人が多いのが現実で悲しいんですけどね。

次の

阪急電車 本 あらすじ

阪急電車 本 あらすじ

図書館戦争と阪急電車とレインツリーの国を読み過ぎて、 本がぼろぼろになっているはなこ です! みなさんは 有川浩さんの「阪急電車」を読んだことはありますか? ずっと前に映画化もされている有川浩さんの代表作です。 読んだことのない方に、あらすじ載せておきますね。 隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった・・・。 片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。 乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。 ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。 幻冬舎文庫裏表紙より そんな「阪急電車」でちょっと泣ける台詞&名言をご紹介します。 一緒に胸キュンしましょう。 そして泣きましょう。 征志、よくやった。 征志がよく行く図書館でいつも見かける気になる女性。 ある日偶然にも電車で隣の席に座り話をするも、気になっていたのは自分だけではなかったと気付かされた征志。 去り際に放った彼女の 「次会ったときに」という台詞に突き動かされ、電車を降りる彼女を追いかける決意をした名シーンです。 次じゃくて今日。 勇気を持って追いかけた征志に拍手です。 そうよ、あたしは花嫁さんになりたかったのよ、五年も付き合ったあの男の横で。 このシーンはかなり泣けます。 ハンカチ必須です。 「友達」に彼を寝取られて婚約破棄にいたった翔子。 元彼と元友達の結婚式の帰り、 小さな女の子に「花嫁さん」と嬉しそうに声をかけられた瞬間、涙が止めどなく溢れてしまいます。 人の優しさと弱さにつけ込み、弱い女を演じて男を手に入れた「友達」のたちの悪さ。 誰よりも強く生きて人前で弱みを見せない翔子の性格。 この二人の正反対な性格によって、 翔子の悲しみをより深く感じられますね。 強がったって女は女。 大好きな人の横で花嫁になることほど幸せなことはないでしょう。 相手のいやがることせぇへんとこうと思うのが好きってことちゃうん。 年上社会人彼氏と付き合っている女子高校生えっちゃんの台詞。 年上彼氏は「絹」という漢字が読めず、アイロンもかけられません。 えっちゃんの友達たちも呆れるほど、頼りない彼氏です。 でも、 そんな話をしているえっちゃんは楽しそうで、幸せな恋をしているんだなと周りから見ても分るほど。 気に入らないことがあると暴力を振るう彼氏を持ったミサは、えっちゃんの話を盗み聞きして、彼氏と別れることを決意します。 ちょっと頑張れ、今頑張れ、俺。 彼氏いない歴=年齢 美帆 彼女いない歴=年齢 圭一 そんな二人がくっつくシーンです。 女の子の連絡先を初めて聞いた圭一は、噛みながらも告白します。 「別にトモダチじゃなくてもいいけど。 むしろトモダチじゃないならそのほうが」 圭一、やるやん。 あんたはやればできる男だ。 初々しくて見てられない二人ですが、応援したくなる恋の始まりです。 そうやって大事にしてくれることに浸ってたかったんや ここも泣けますね。 漢字の読めない社会人彼氏と悦子 えっちゃん のクリスマスデートのシーン。 学校で先生から言われた一言に傷つきながらも、 その傷を誰にも言えずに飲み込んでいたことを彼に伝えます。 泣きながら話す悦子の髪をなでながら、話を聞いて悦子の心を癒やしてくれる彼氏は、 本当に悦子のことを大切にしているんだと伝わってくる場面です。 個人的に最後の会話が大好きなので載せておきます。 「でも悦子、大学とか行ってもうたら俺みたいなバカ見捨てられそう。 何しろ俺、糸に月やからなー」 「バカでも大好き!」 「フォローになってへんわ、それ」 彼氏は苦笑して悦子を抱きしめた。 外で、無造作に、思わず抱きしめたくなるようなこと言うからだよ カップルとなり、はじめての春を迎えた圭一と美帆。 電車の中での他愛ない会話中、 美帆の可愛い言動に耐えられなくなった圭一は照れ隠しのためにデコピンしちゃいます。 なんだ、この幸せカップルは。 そして美帆の純粋さ、これは国宝級じゃないか。 わたしにも分けてほしい。 じゃあ、ショウコもがんばる! いじめられていた小学生に話しかけたところ、逆に元気をもらった翔子。 会社を辞めて、元彼と寝取った女と完全に別れをつげたあと、電車で出会った老婦人のすすめで違う町に引っ越します。 そんな中で出会ったいじめられっ子のショウコ。 漢字は分らないけど、同じ名前であることで親しさを感じ、わたしもがんばろうと前向きに決意する場面。 小さくても女。 狡猾さ、気の強さ、悪意のある笑い声。 だけど本当は泣きたい。 そんなときに守ってくれる人がいるありがたみを感じられます。 世間一般の規準とはちょっとずれてるらしいのよ、私は この台詞を平然と放つ、時江というおばあちゃん。 弟子入りしたいくらいかっこいいおばあちゃんです。 婚約破棄で辛かった翔子を救ったのも、暴力をふるう彼氏との将来に悩まされていたミサを救ったのも、この時江おばあちゃん。 ラストシーンで、電車内で大声で話すおばちゃん軍団を追い払ってくれたときの爽快感は最高でした。 亡くなったおじいちゃんのことを、今でも大切に思っている素敵なおばあちゃん。 いつか会ってみたい登場人物のうちの一人です。 いい部屋が見つかるといいね さて、最後です。 一番始めに紹介した征志のその後。 追いかけていった相手 ユキ も自分のことをロックオンしていたことを知った征志は、ユキに告白して晴れてカップルとなりました。 そしてラストシーン。 お互いそういう年齢だから一緒に暮らして、すり合ったところで結婚しないか? そんな提案にユキが征志の手を握りながら一言、答えました。 「いい部屋が見つかるといいね」 「阪急電車」を読む前に、ハンカチのご用意をお忘れなく。 さてみなさま、お楽しみいただけましたでしょうか。 有川浩さんの作品に出てくる女性はみんなそれぞれ、とっても強い心をもっています。 ぶれないというか、頑固というか。 でも、 その中に必ず「優しさ」があります。 この「阪急電車」に登場する女性たちも、心に何かを抱えながらも、それを乗り越えていく強さを持っていて、そこが本当に魅力的だなと思います。 もし、1本でも違う電車に乗っていたら。 もし、あの駅で降りていなかったら。 彼らの人生はまたちがったものになったはず。 電車という日常的な舞台で小さな幸せを見つけていく楽しさ。 もしかしたら、わたしたちにも電車での出会いがあるかもしれません。 だからスマホばかり見ていないで、ちょっとだけ顔を上げて周りを見渡してみませんか。 小さな幸せを届けてくれる阪急電車に、いつか大切な人と乗ってみたいな。 そんなことを思いながら本を閉じました。

次の

有川浩の「阪急電車」は人生の機微を味わえるほっこり胸キュンストーリー!

阪急電車 本 あらすじ

そこには沢山の人の人生があり、物語があります。 もし、文章のネタバレではなく動画で見たい!なら で今すぐ無料で見る事が出来ます。 無料登録して、31日間のお試しの後で本契約をするかどうか決めれば良いです。 「阪急電車 片道15分の奇跡」ネタバレ 美人でしっかり者の高瀬翔子 中谷美紀 は、結婚予定の彼氏 鈴木亮平 に呼び出され、突然別れ話を持ち出されます。 『お前は一人でも大丈夫だろ。 でも彼女には俺がいないと駄目なんだ』そう熱く語る男 鈴木亮平 の隣でハンカチを握りしめ泣く女 安めぐみ。 その光景を見ながら翔子 中谷美紀 は別れる代わりに…と、自分を結婚披露宴に招待するという約束を取り取りつけました。 当日、翔子 中谷美紀 は真っ白なドレスを着て出席します。 少女趣味の花嫁は絶対に選ばないであろうエレガントなドレスに身を包んだ翔子 中谷美紀 はとても美しく、その姿を見せつける事で、元彼に失ったものの大きさを後悔させたかったのです。 一瞬自分に見とれた元彼に溜飲を下げる翔子 中谷美紀 でしたが、そのままの格好で乗った電車内では涙が止まりません。 それを見て、小さな女の子が声を挙げます。 『花嫁さんだ』 その言葉を咎めたのは女の子の祖母でした。 孫の亜美 芦田愛菜 と一緒に乗っていた萩原時江 宮本信子 は、優しく声をかけると自分の隣へ誘い、翔子 中谷美紀 の話をゆっくりと聞いてくれたのでした。 人の優しさに触れたことで落ち着きを取り戻した翔子 中谷美紀 に時江 宮本信子 は、とある駅で降りる事を勧めます。 そして翔子 中谷美紀 は、見知らぬ駅に降り立ち、新しい自分の始まりを予感するのでした。 そんな翔子 中谷美紀 と時江 宮本信子 の姿を見ている者がいました。 女子大生の森岡ミサ 戸田恵梨香 です。 彼女はイケメンだけれどDVの酷いカツヤ 小柳友 と付き合っていますが、最近その横暴な振る舞いにとても悩んでいました。 かといって別れを切り出すのも怖いという悪循環に陥っていたミサ 戸田恵梨香 はある時、楽しそうに彼氏の話で盛り上がる女子高生三人組と乗り合わせます。 その中の一人門田悦子 有村架純 には付き合っている彼氏がいるようです。 高校生の彼女に対して、社会人の彼は悦子 有村架純 の事をとても大切にしているようで、一線を越えるのは彼女の大学受験が終わってから、と決めているらしい…。 そんな話を楽しそうにする高校生たちを見ていて、ミサ 戸田恵梨香 の中にも勇気と行動力が生まれました。 もっと自分を大切にしてくれる人と付き合うべきだと、カツヤ 小柳友 の部屋に置いてある私物を、彼の留守中にこっそり運び出して別れる決心を固めたのです。 カツヤと別れたミサ 戸田恵梨香 は、ある日電車の中でとてもやかましい中年女性の集団に出会います。 我先にと車内に乗り込み、座ろうとしている女性の席目がけてカバンを投げ席取りする、人数をかさに着たかのようなその態度に憤るミサ 戸田恵梨香 でしたが、席を取られた女性はミサ 戸田恵梨香 に向かってにこやかにほほ笑み、別の車両へと移って行ったのでした。 終始やかましい軍団に辟易していたミサ 戸田恵梨香 ですが、その中に具合が悪そうな女性がいる事に気が付きます。 胃を抑えて苦しそうにしている彼女に気付くこともなく喋り続ける軍団に痺れを切らし、ミサ 戸田恵梨香 が介抱し一緒に途中の駅で降りる事になりました。 女性の名は伊東康江 南果歩。 子供の付き合いから発生したママ友軍団から抜けられず、誘われるたびに、高級な食事や彼女たちの振る舞いがストレスとなって、胃を痛めていたのでした。 そんな彼女に苦言を呈するミサ 戸田恵梨香。 あなたが電車を降りる程体調を崩しても誰も一緒に降りようとはしなかったじゃないか、その言葉に弱々しく頷いた康江 南果歩 は、しばらく駅で休んだ後、家族の待つ家へと帰ります。 高級なランチを一人で食べるより、安くても家族三人で食べる食事の方が美味しい、家族の顔を思い浮かべる康江 南果歩 の顔を自然と綻ぶのでした。 自分の与り知らないところで、ミサ 戸田恵梨香 の恋のけじめをつけさせた女子高生の門田悦子 有村架純 は、受験の事で悩んでいました。 自分の進みたい大学はあるものの、そこを受けるには偏差値が足りない為、受験する事自体を悩んでいたのです。 煮詰まってしまった悦子 有村架純 は、彼氏の遠山竜太 玉山哲司 を呼出し、ホテルに誘って彼に八つ当たりしました。 自暴自棄になっている悦子 有村架純 を見て、彼女の悩みごと包むように抱き締めた竜太は、それでも、こんな形で初めてを迎えるのは嫌だ、と言います。 大事だから、大切にしたい、だから頑張ろうよ、そう不器用だけど真摯に語る竜太 玉山哲司 を見て悦子 有村架純 の気持ちは自然と癒されたのでした。 翌日、希望大学の前に立った悦子 有村架純 は、たまたま通りかかった大学生カップル、に受験について質問をします。 急な質問に戸惑いながらも『むっちゃ勉強したよ』と率直に話してくれた権田原美帆 谷村美月 と小坂圭一 勝地涼 に礼を言って、竜太 玉山哲司 の元に駆けてくる悦子 有村架純 の表情は明るく輝いていました。 悦子 有村架純 に勇気を与えた美帆 谷村美月 と圭一 勝地涼 もまた、電車の中で縁を結んだ二人です。 地方から進学の為都会に出てきた美帆 谷村美月 は、イマイチ周囲に馴染むことが出来ず、大学生になったら名字からとったあだ名『ゴンちゃん』を卒業したいと思っていたのに、それを友達に打ち明けることが出来ず、あだ名は『ゴンちゃん』のままでした。 そんなある日、電車の中で空を熱心に見上げている圭一 勝地涼 に気付きます。 気になって一緒に見上げてみるとヘリコプターが数機。 圭一 勝地涼 は、パンク風なファッションに身を包む軍事オタクなのですが、その奇抜な見た目から周囲に溶け込めず孤立している地方出身の大学生でした。 ヘリコプターを見ながら言葉を交わした二人は、持っていた参考書がきっかけで、同じ大学に通っている事に気が付きます。 共通点の多かった二人は急速に惹かれあい、圭一 勝地涼 から『ミホちゃん』と呼ばれる彼女の顔は幸せそのものでした。 「阪急電車 片道15分の奇跡」最後のラスト結末 その日も二人は電車に乗ってデートを楽しんでいました。 しかしそこへ、もの凄く大きな声で喋って大笑いする中年女性の集団が乗り込んできました。 周囲の迷惑を顧みない大騒ぎに圭一 勝地涼 も美帆 谷村美月 もドン引きです。 それを見ていた亜美 芦田愛菜 が急に『なんであのおばちゃんらうるさいの?学校でも電車では静かにしなさい、って言われるよ』と、時江 宮本信子 に訪ねました。 心底不思議そうな顔をした孫娘にボヤキながらも答えようとしたその時、亜美 芦田愛菜 の言葉に憤慨した一人の中年女性が食って掛かってきました。 『どんな躾をしているのか』そう言って激高する女性に時江は、スッと背筋を伸ばして立ち上がると真っ向から論破していきます。 その姿を称賛のまなざしで見つめていた圭一 勝地涼 と美帆 谷村美月 は、思わず拍手をしてしまうのでした。 ラストシーン。 時江 宮本信子 に勧められた駅が気に入った翔子 中谷美紀 はその街に引越しをしていました。 駅に降り立った彼女の前に数人の小学生が走り込んできます。 コソコソと話す内容は、どうやら誰かを仲間外れにする相談の様でした。 そこへ一人の少女が降りてきます。 わざわざ彼女に近付いて、芝居がかった台詞回しで孤立させようとする少女たち。 それを見ていた翔子 中谷美紀 は、少女の名前が自分と同じ『ショウコ』であることに気が付きました。 なんだか縁を感じた翔子 中谷美紀 は、こっそり少女にに話しかけ勇気づけます。 俯きがちだったショウコの顔が、翔子 中谷美紀 の言葉で少しづつ前を向き始め、最後には笑顔で走り去ったショウコ。 その背中を見送った翔子 中谷美紀 は、電車から降りて来たミサ 戸田恵梨香 と目が合いました。 やかましい中年女性に席を奪われたのが翔子 中谷美紀 だったことに気付いた二人は、意気投合してどちらからともなく食事に誘います。 またここで、二つの人生が合わさって新しい物語が生まれるようです。 「阪急電車 片道15分の奇跡」見どころ とっても温かな物語です。 原作がとても上手くまとめられた脚本、そして演出だな、と思いました。 実は原作内にはもう一組、この阪急電車に乗り合わせるカップルがいるのですが、そこは気持ちいいほどサッパリとカットされています。 確かスペシャルドラマで放送されたように記憶していますが、その二人がいなくても自然と物語を繋げているので、違和感なく映画の中に入り込めました。 登場人物の誰もが、心に孤独や辛さを抱えています。 この物語の素敵なところは、その辛さを癒したり悩みを解決へと導くキーパーソンが、たまたま電車に乗り合わせただけの他人だという点ではないかと思いました。 これが、孤独を抱えていても人は一人ではないんだ、という温かなメッセージを伝えてくれた気がするのです。 唯一残念だったのが、作品中の時江がやかましいおばちゃん達に注意するシーン。 この場面、映画ではバックミュージックによって台詞が消されているんですが、原作ではきっちりおばちゃんたちを論破するんです。 啖呵を切るようにして紡ぎだされる台詞の数々がとても印象深かったので、時江を宮本信子さんが演じられるなら、と期待していた部分でもありました。 おばあちゃん、と言われる年齢になっても筋の通らない事には立ち向かう、そんな格好よさを映画でも見たかったな、と思います。 人は誰でも、ふとした時に淋しさを覚えたりするものですが、それを埋めてくれるのはなにも身内や友達だけではない、偶然の出会いで助けられることもあるという、人の温かみに満ちたこの物語は、見ると力を与えて貰えるような気さえします。 また、中谷さんの身に着けている服や小物がとても素敵で、印象的でした。 ラストシーンで翔子が羽織っているショールは、エスニック柄がカジュアルなイメージを持たせながらも、凛とした中谷さんの印象と引き立てていたと思います。 原作の持つ世界観を大切に作られた、所謂『実写物』と呼ばれる映画の中では成功作品だと思いますので、原作ファンの方はもちろん、孤独や淋しさを抱えて少し落ち込んでいる方にもご覧になって頂きたいです。

次の