パイロット。 パイロット

「パイロット」という夢を掴むために走り続けた学生生活~日本航空株式会社 阿部翔吾さんインタビュー~

パイロット

パイロット獲得競争が熾烈を極め、年収4000万円を提示する航空会社もあるという。 日本はパイロット不足が深刻化する「2030年問題」をどう乗り切るのか? 首都大学東京特任教授の戸崎肇氏が、航空の現況と今後の展望・課題について利用者目線から追っていく、連載第6回! 年収4000万円の提示も FSC Full Service Carrier にしてもLCC Low Cost Carrier にしても、厳しい競争の中で勝ち残っていくためにはネットワークを拡大し、また便数を増やしてサービスを充実させていくことが求められる。 そして、そのためには資金面だけではなく、その拡大・充実のペースに合わせて人材を確保し、育成していかなければならない。 ここでまず問題となるのはパイロットである。 LCCの急成長が主因となり、世界的にパイロット不足の状況になっている。 特にアジアにおいてはパイロットの取り合いが航空会社間で繰り広げられている。 相当高額な報酬が提示されており、中には、日本に在住したまま、勤務があるときには日本から台湾まで「通勤」し、台湾から乗務することを認めている航空会社もある。 また海外の航空会社には、年収4000万円といった条件を提示する会社もあると聞く。 日本国内でも事情は同じである。 1980年代後半のバブル経済期が崩壊するまでに採用したパイロットが、2030年頃に大量に定年退職していく、いわゆる「 2030年問題」がある。 また、LCCのところで言及した「LCC元年」である2012年においてLCCが誕生できた大きな背景の1つとして、JALの経営破綻があった。 JALの経営再建の過程で、経営効率の悪いとされたジャンボ機を売却し、機種を中小型機に絞り込む際に、多くのパイロットが職場を後にした。 そして彼らの受け皿といったのがLCCであった。 ちょうどタイミングが良かったということができよう。 しかし、その後のパイロットの安定的な供給源がなかなか確保できないまま拡大戦略を推し進めていった結果、エア・ドゥやピーチなどでは、パイロット不足のために運休を余儀なくされる事態が生じている。 もちろん、これはLCCに限った問題ではない。 FSCの側でもパイロットが不足し、その対策を国にも求めている。 どの航空会社にも切実な問題 あまりにも厳しい飲酒規制は…… パイロットはその育成に時間がかかる。 そのため、今必要だと思って大量に採用しても、機長になるころ国際経済が落ち込んで移動需要が低迷していれば、パイロットは余ってしまう。 パイロットの育成には高額の投資が必要であり、投資が有効に活かされなくなれば、経営上大きな損失となる。 これまでは、長期の需要予測が難しい中、パイロットの採用には常に大きなリスクを伴うものであり、航空各社は慎重に対応してきた。 しかし、ここにきてLCCが急成長し、パイロット不足の問題は深刻化する一方である。 せっかく航空会社間の競争によって、より高品質でありながらより低運賃のサービスを私たちが享受できるようになったのが、そうはいかなくなってしまう可能性が出てきたのだ。 したがって、 パイロット不足の問題は、利用者である私たちにとっても重要な問題なのである。 こうした状況の中で起こったのが、パイロットの飲酒問題である。 安全運航を行ううえで、パイロットの健康管理は重要だ。 しかし、彼らも人間であって、ストレス解消の機会は必要であり、飲酒もその1つであることが多い。 また、国際線に乗務する場合には時差の問題もある。 睡眠をうまくとるための適切な飲酒であれば問題がないこともあろう。 それなのに、乗務前24時間は禁酒ということになれば、かなり厳しい制約となることは、自分ごととして考えてみればよくわかるのではないか。 パイロット出身の有名な評論家も、この件に関して、厳しい規制は問題ではないかと指摘していた。 あまりにも厳しくパイロットの行動を拘束することになれば、乗務できるパイロットは減っていくことになり、運航体制を維持することはさらに厳しくなってくる。 飲酒に限らず、パイロットの健康管理をどのように行っていくかについては、米国などでは普段の生活を含めたビッグデータを収集し、その解析から乗務の在り方などを研究する先進的な取り組みが進められている。 日本でもこうした取り組みが導入されるべきであろう。

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パイロットが大量に不足する「2030年問題」を知っていますか(戸崎 肇)

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パイロット獲得競争が熾烈を極め、年収4000万円を提示する航空会社もあるという。 日本はパイロット不足が深刻化する「2030年問題」をどう乗り切るのか? 首都大学東京特任教授の戸崎肇氏が、航空の現況と今後の展望・課題について利用者目線から追っていく、連載第6回! 年収4000万円の提示も FSC Full Service Carrier にしてもLCC Low Cost Carrier にしても、厳しい競争の中で勝ち残っていくためにはネットワークを拡大し、また便数を増やしてサービスを充実させていくことが求められる。 そして、そのためには資金面だけではなく、その拡大・充実のペースに合わせて人材を確保し、育成していかなければならない。 ここでまず問題となるのはパイロットである。 LCCの急成長が主因となり、世界的にパイロット不足の状況になっている。 特にアジアにおいてはパイロットの取り合いが航空会社間で繰り広げられている。 相当高額な報酬が提示されており、中には、日本に在住したまま、勤務があるときには日本から台湾まで「通勤」し、台湾から乗務することを認めている航空会社もある。 また海外の航空会社には、年収4000万円といった条件を提示する会社もあると聞く。 日本国内でも事情は同じである。 1980年代後半のバブル経済期が崩壊するまでに採用したパイロットが、2030年頃に大量に定年退職していく、いわゆる「 2030年問題」がある。 また、LCCのところで言及した「LCC元年」である2012年においてLCCが誕生できた大きな背景の1つとして、JALの経営破綻があった。 JALの経営再建の過程で、経営効率の悪いとされたジャンボ機を売却し、機種を中小型機に絞り込む際に、多くのパイロットが職場を後にした。 そして彼らの受け皿といったのがLCCであった。 ちょうどタイミングが良かったということができよう。 しかし、その後のパイロットの安定的な供給源がなかなか確保できないまま拡大戦略を推し進めていった結果、エア・ドゥやピーチなどでは、パイロット不足のために運休を余儀なくされる事態が生じている。 もちろん、これはLCCに限った問題ではない。 FSCの側でもパイロットが不足し、その対策を国にも求めている。 どの航空会社にも切実な問題 あまりにも厳しい飲酒規制は…… パイロットはその育成に時間がかかる。 そのため、今必要だと思って大量に採用しても、機長になるころ国際経済が落ち込んで移動需要が低迷していれば、パイロットは余ってしまう。 パイロットの育成には高額の投資が必要であり、投資が有効に活かされなくなれば、経営上大きな損失となる。 これまでは、長期の需要予測が難しい中、パイロットの採用には常に大きなリスクを伴うものであり、航空各社は慎重に対応してきた。 しかし、ここにきてLCCが急成長し、パイロット不足の問題は深刻化する一方である。 せっかく航空会社間の競争によって、より高品質でありながらより低運賃のサービスを私たちが享受できるようになったのが、そうはいかなくなってしまう可能性が出てきたのだ。 したがって、 パイロット不足の問題は、利用者である私たちにとっても重要な問題なのである。 こうした状況の中で起こったのが、パイロットの飲酒問題である。 安全運航を行ううえで、パイロットの健康管理は重要だ。 しかし、彼らも人間であって、ストレス解消の機会は必要であり、飲酒もその1つであることが多い。 また、国際線に乗務する場合には時差の問題もある。 睡眠をうまくとるための適切な飲酒であれば問題がないこともあろう。 それなのに、乗務前24時間は禁酒ということになれば、かなり厳しい制約となることは、自分ごととして考えてみればよくわかるのではないか。 パイロット出身の有名な評論家も、この件に関して、厳しい規制は問題ではないかと指摘していた。 あまりにも厳しくパイロットの行動を拘束することになれば、乗務できるパイロットは減っていくことになり、運航体制を維持することはさらに厳しくなってくる。 飲酒に限らず、パイロットの健康管理をどのように行っていくかについては、米国などでは普段の生活を含めたビッグデータを収集し、その解析から乗務の在り方などを研究する先進的な取り組みが進められている。 日本でもこうした取り組みが導入されるべきであろう。

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パイロット

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パイロットは職業別年収ランキングで常に上位にランクインするなど、高収入で知られています。 例えば、JALやANAといった大手の航空会社のパイロットともなれば、 平均年収は2000万円弱にも達します。 一方で、新規参入の航空会社や中堅の航空会社のパイロットの平均年収は1000万円を下回るなど就職先によって大きな差があるのも事実です。 ただ業界全体で見た場合、パイロットは非常に高収入で魅力的な職業であると言えます。 パイロットの将来性 これに関して言えば、パイロットの将来は安定的でしょう。 というのも近年パイロットは不足傾向にあるからです。 LCC(格安航空)の台頭などで航空会社が増えていることに加え、国際線を中心に空港の発着数も増えています。 発着数が増えれば、当然それ相応にパイロットの数も必要になります。 そうした需要に応えきれていないのが航空業界の現状です。 パイロットになるための3つのルート パイロットになるためのルートが分からない人は多いと思います。 かつては宮崎県にしかキャンパスがありませんでしたが、現在は帯広空港・仙台空港に隣接した分校ができています。 航空大学校に入学するには専門学校等の卒業者か4年生大学を2年以上在籍している必要があります。 そのため、一度大学を卒業した後に航空大学校に入学するのが普通でしょう。 学生は全寮制のもと気象学などの座学から実践的な操縦技術の習得まで、パイロットとして必要な能力を4年間かけて養います。 省庁大学校ではありますが、防衛大学校のように給料は支払われません。 年に 約130万円程度の学費がかかってします。 しかし、この130万円という金額はかなり安い方なのです。 操縦訓練を想像してもらえば分かるように、パイロットの養成には一人当たり多大なお金がかかるからです。

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